【訪問介護】利用を始める前に知っておきたい不安の解決案|わいわいサポート

目次

訪問介護:サービスの利用をする前に

訪問介護の利用したいと思っても、不安に思う方が少なくありません。この記事では、訪問介護の利用前に知っておきたい不安の解消法や、個人情報の取扱い、介護士との相性や仕事の進め方について詳しく解説します。
訪問介護とは資格を持つ介護士が利用者の自宅に訪問し、各種のサービスを展開する仕事です。
提供されるサービスは大きく分けて2つです。

  • 身体介護(入浴・排泄・食事など身体に触れるケア)
  • 家事・生活援助(掃除・洗濯・買い物代行など生活に必要なことを行うサービス)

訪問介護の利用前に感じる不安の解消法や個人情報の取扱い、介護士との相性と仕事の進め方など、事前に知っておくべきポイントを紹介します。
訪問介護は、介護を必要とする方が、住み慣れた自宅や地域での生活を続けるための支援が受けられる仕組みです。
しかし、実際に利用するにはいくつかの課題があります。
例えば、プライバシーの問題や、介護士との相性、サービス範囲の制約などです。
以下でそれぞれの課題の解消法を見ていきましょう。

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  1. 訪問介護:他人が家に上がるという抵抗感
  2. 個人情報:訪問先で知った個人情報の扱い
  3. 訪問介護員との相性:価値観や生活スタイル
  4. 訪問介護ケアの手順:仕事の進め方
  5. まとめ:訪問介護を利用する

訪問介護:他人が家に上がるという抵抗感

訪問介護を利用することに躊躇する人は意外と沢山います。
安全でコントロール可能なはずの自宅などに、見ず知らずの人が上がってくることに抵抗感があるなど、
個人的な空間に他人が入ることでコントロールを失う感覚を覚えることで、強いストレスを感じるからと考えられます。
また高齢になるにしたがって「自分ができていたことを他人にしてもらう」ことへの抵抗感を覚えることもあります。

これらは訪問介護利用するにあたって、誰もが感じる壁です。私たち介護士にとっても、利用者との信頼関係を構築するうえで、初めに乗り越えるべき課題です。

訪問介護の特性上、介護士が自宅に上がることは避けられません。
「サービスを利用したい気持ち」と「他人を家に上げる抵抗感」の間で、ジレンマを感じることでしょう。

こうした場合は、訪問介護に慣れるため、以下の方法を試すことをおすすめします。

  1. 訪問介護員と事前に面談し、安心感を得る準備をする
  2. 短時間のサービスから試す(掃除だけや、買い物代行だけなど)
  3. 同性の介護士をお願いする(女性利用者は女性の介護士の方が安心しやすい)

これらのような事前の準備や小さなステップを踏むことで、訪問介護への抵抗感が徐々に和らぐことでしょう。

大切なことは、サービスを利用される方のペースに合わせて無理なく関係を築いていくことです。利用者と介護士の双方が安心できる環境を整え、一歩ずつ進んみましょう。

個人情報:訪問先で知った個人情報の扱い

訪問介護を利用することになった70代の男性Aさんはある日、近所の人から「最近訪問介護を使い始めたのですね」と言われた。
このときAさんは「誰かに話した覚えはないのに…」と不安を覚え、介護士が自分のことを外で話しているのではないかと考え始めた。

実際によくある事例です。
介護士が自身の家に上がり、個人的な情報を見聞きするわけですから、不安を抱くのは当然と言えます。

介護士としては信頼関係を構築するうえで、少ないくない身の上話を聞き、家庭の事情を分析することが必要ですが、見聞きした情報は適切に管理されることが求められます。

個人情報の漏洩を防ぐために、利用契約をする際に個人情報保護に関する書類を交わすことが重要です。

これは事業所の義務のため、必ず用意されています。
署名をする際は、お互いに内容を確認し、個人情報の取扱いについて理解を深めるようにしましょう。

事業所では、個人情報取り扱いに関する研修を定期的に開催し、訪問介護員が業務で得た情報を不用意に話さないように努めています。
研修内容を共有してもらうなどで、情報漏洩に関する不安を軽減させることができるでしょう。

訪問介護員との相性:価値観や生活スタイルの違い

介護では入浴や排泄介助など、直接利用者に触れる身体介護業務があります。
身体的な接触は心理的なハードルが高く、どんな方でも抵抗感を覚える場合があります。

身体介護は、利用者の身体が介護士に委ねられるため、お互いの相性が重要です。

例えば、

お話し好きなBさんは「ハキハキして明朗な人に来てほしい」と思っていたのですが、介護士Cは控えめな性格で必要最低限のことしか話しません。入浴中も、狭い空間の中で介護士Cは黙々と業務を行うため、Bさんにとっては居心地のわりものになっていました。

これではBさんのストレスはどんどん大きくなっていきます。

一方で介護士Cは寡黙ではあるものの、ケアに集中していて、技術自体は非常に高いのです。

利用者も介護士も、それぞれの価値観を持っています。
このようなケースでも、どこかの時点で折り合いがついて、長く担当することになったということもよくあり、ファーストコンタクトの印象だけかが相性の決定要因とは限りません。

しかし、いつか折り合えるとしても、利用者の不満は解消されなければいけません。
訪問介護事業所は、サービス提供前に利用者の希望を聞き取ったうえで、相性が良いと考えられる介護士を担当させるように努めています。
それでも、希望に合っていないと感じたら、介護士の変更を伝えることも解決策の一つです。

合わせて、利用契約を結ぶ前に、気軽に相談できる環境があるかどうかを確認しておくことで、サービス開始後の不安を和らげることができるでしょう。

訪問介護のケアの手順:仕事の進め方

お気に入りのコーヒーショップ。
同じ店で、同じ時間に、同じコーヒーを、同じ店員から買う。
毎朝のルーティンがあることで、その日を上手く過ごしていける気持ちになる。

しかし、その日は、同じ店、同じ時間に、同じコーヒーを、初めて会う店員からかった。

対応はとても良く、問題は何もないのに、違和感を覚えた。
商品を渡されるたとき、そのコーヒーはいつものではないという確信があった。

訪問介護では、1人の利用者を複数の介護士で担当することが一般的です。
他の利用者とのスケジュール調整や、介護士の体調不良など、1人の介護士で1人の利用者の様々な業務に対応するのは難しいからです。
冒頭のたとえ話にのように、利用者が想定していない介護士が訪問することもあり、些細な違いが大きな違和感に変わることがあります。

チームでの介護を行う場合、介護士ごとの仕事の進め方の違いは利用者の満足度に大きく影響します。
「あの人はこうしているのに、この人はそうはしない」といった些細な違いが仕事の結果を左右することがあります。

特に違和感を覚えやすいのは、

  • 食事の作り方・掃除の仕方などの生活習慣に密接する部分
  • 身体に直接触れるケア

などです。

小さな違和感が大きなストレスになる前に、利用者の希望をそれぞれの介護士が認識できる環境があるかは重要なポイントです。

このような問題を防ぐために、以下のような対策を講じることをお勧めします。

  • 契約時に細かく希望を伝え、ケアプランに明記する
  • サービス開始後も気になる点はストレスに変わる前に相談する
  • ケアプランに基づいた訪問介護計画書が介護士間で共有できるているかを確認する
  • 「このやり方で本当に良いか?」介護士は利用者と相談する意識を持つこと

これらの取り組みを行うことで、介護士ごとのケアのばらつきを減らし、利用者のストレスは軽減されます。

まとめ:訪問介護を利用する

訪問介護は身体的にも心理的にも、距離が近い仕事です。
そのため利用者は少しの違和感で、抵抗感や不安感、ストレスやジレンマを感じやすくなります。
しかしながら、これまで述べてきたように、事前の準備を行い、適切な確認をすることで、多くの課題が解消されるでしょう。また訪問介護でのお困りごとや、利用についての相談は以下のフォームからお気軽にお問い合わせください。

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