
【徹底解説】訪問介護の仕事とは:訪問介護で働きたいと思った方へ仕事の内容をお届けします。
訪問介護とは、自宅での生活を望む方へ専門的なケアを提供し、住み慣れた環境で生きていく支援をする仕事です。
超高齢化を迎える日本の社会では医療インフラや、介護インフラの飽和が危惧されており、
本人が望む限り、また可能な限り住み慣れた環境を維持していくことが重要です。
訪問介護は、利用者個人の希望を満たすと同時に、今後の社会を支える重要な役割を担った仕事です。
また当社では障害者総合支援法に基づく訪問介護をメインに展開しており、
利用者の99%が障害のある方です。
利用者の多くは、気管切開・人工呼吸器・経管栄養など、医療的なケアを必要とする障害者やお子さまです。
高度な介護技術と知見を持った職員が、日々、利用者と社会に求められる仕事を満たしています。
この記事では、訪問介護への転職を希望する方に向けて、訪問介護の仕事内容をわかりやすく解説します。
1. 訪問介護とは

訪問介護とは、介護を必要とする方が住み慣れた環境での暮らしを維持するために、利用者の自宅等でサービスを展開する仕事です。
施設に入所せず、これまでの生活を可能な限り維持しながら、「自分らしい暮らし」を継続することを目指します。
基本的にヘルパー(訪問介護員)は、各種のサービス(身体介護・家事援助等)を、利用者宅において提供します。
特に当社が提供する訪問介護では、医療的ケアが必要な方が多く、より高度で繊細な支援が求められています。
そのため、介護技術と同時に、その根拠となる法制度への理解も大切です。次に、訪問介護を支える法律について紹介します。
1-1 根拠法律(介護保険法・障害者総合支援法)
- 介護保険法:高齢者を対象とした介護保険サービスの枠組み。要介護・要支援の認定を受けた方が対象となります。
- 障害者総合支援法:障害のある方(児童を含む)に向けた福祉サービスで、身体・知的・精神障害の区分に応じて支援が行われます。
※当社では主に、障害者総合支援法に基づくサービスを展開しています。
1-2 訪問介護員とは(資格要件)
訪問介護員とは、訪問先で身体介護や家事援助を行う専門職です。訪問介護に従事するには、以下のいずれかの資格・研修修了が必要です。
- 介護福祉士(国家資格)
- 介護職員初任者研修修了者
- 実務者研修修了者
- 訪問介護員(ホームヘルパー)養成研修2級以上 など
1-3 当社の特徴
前述の通り、当社では障害がある方やお子様が利用者の大半を占めています。
そのため、資格の有無はもちろんのこと、高い技術や知見などの専門性が求められます。
また、医療的なケアが必要な方々の支援では、訪問看護師が医療行為を担当します。
私たちは訪問看護と連携して働く場面も多く、外部事業者と協力して、一つのサービスをチームで構築することが不可欠です。
このように、他職種と協働しながら、利用者一人ひとりの「暮らしの継続」に貢献できることが、当社の最大の特徴です。
2. 訪問介護の仕事内容

訪問介護の仕事は、利用者の自宅へ訪問し、日常の生活を支援するものです。
サービスの内容は大きく分けて「身体介護」「家事援助(生活援助)」「通院等乗降介助」の3つに分かれます。
当社では、重度障害や医療的ケアを必要とする方への支援が多く、どの場面においても高い観察力とチーム連携が求められます。
2-1 身体介護
身体介護とは、利用者の身体に直接触れて行う介助のことです。主な支援は以下の通りです。
- 食事介助
- 入浴介助(清拭も含む)
- 排泄介助
- 更衣・整容介助
- 体位変換、移乗、移動介助
- 共に行う家事援助
当社では、胃ろう・経管栄養を受ける方や、気管切開・人工呼吸器を使用している方の支援もあります。
提供時には高度な技術と注意力・観察力が求められます。医療的ケアが必要な場面では、看護師との連携を図り、安全第一で業務を進めています。
2-2 家事援助(生活援助)
利用者が行うのが困難な家事を代わって行う支援です。以下のようなものが含まれます。
- 調理
- 洗濯
- 掃除(居室・トイレ・浴室など本人の動線上)
- 買い物代行(生活必需品や食品など)
医療的ケアが必要な方の環境整備も重要視しており、清潔・快適かつ効率的な空間の提供も業務の一環です。
2-3 通院等乗降介助
通院等乗降介助は、病院や施設への外出に付き添うサービスです。対象は単独での移動が困難な方です。
- 車いす移動の介助
- 車両への移乗・乗降の介助
- 受付や診察室でのサポート
訪問介護員が運転を行うケースもあり、普通自動車免許が必要になる場合があります。
2-4 訪問介護でできないこと
訪問介護は公的制度に基づいた保険サービスであり、提供できる内容には明確なルールがあります。
以下はその一例です。
- 医師や看護師でなければ行えない医療行為(注射・点滴など)
- 利用者本人以外へのサービス(家族・同居人など)
- 庭の草むしり・大掃除・ペットの世話など、日常支援を逸脱する行為
利用者のご希望があっても、できること・できないことを丁寧に説明しながらサービス提供を行います。
判断に迷う場合にはすぐ事業所に相談する体制が整っており、ヘルパーが1人で抱えないよう支援しています。
3. 訪問介護で働くメリット・デメリット

訪問介護の現場は、事業所などの決まった場所ではなく利用者の自宅です。
このような働き方は他の介護職種と比べても少し特殊です。
この章では、その特徴をふまえたメリットとデメリットをご紹介します。
3-1 訪問介護のメリット
-
1対1の関係が築ける
利用者宅で1人のヘルパーがじっくりサービスを提供するため、感謝の言葉を直接受ける機会が多く、大きなやりがいを感じられます。 -
ライフスタイルに合わせやすい
24時間ニーズがあるため、時間帯の調整がしやすく、夜間専門・登録型など多様な働き方が可能です。 -
地域とのつながりを感じる
利用者の生活に密接に関わるため、地域社会との結びつきを実感しやすく、社会貢献性の高い仕事です。 -
専門性が高い
ご自宅という閉じた空間でワンストップ対応が求められます。観察・判断・実行の全てが求められる高度な専門職です。
特に当社では医療的ケアを必要とする方が多数のため、スキルアップやキャリア形成にも最適な環境です。
3-2 訪問介護のデメリット
-
移動をともなう
複数の利用者宅を移動するため、天候や時間管理に気を配る必要があります。
しかし、それを経験と捉え、柔軟な対応力の向上に活かせます。 -
1人で判断する場面がある
例:利用者が出てこない場合に鍵を開けるかどうかの判断など。
当社では緊急時対応マニュアルや講習があり、1人で抱え込まない体制を整えています。 -
医療的ケアへの不安
気管切開や経管栄養など、医療的なケアを伴う支援もありますが、実施は看護師が担当します。
ヘルパーに求められるのは、観察力と安全な支援技術です。
入浴時の工夫なども必要ですが、研修やチーム支援でしっかりサポートしています。
訪問介護は確かにハードルの高い場面もありますが、感謝される実感や、
専門性の向上など、自分自身を成長させる職場でもあります。
次の章では、どんな人がこの仕事に向いているかをご紹介します。
4. 訪問介護に興味を持ったら

4-1 訪問介護に向いている人材
-
観察力がある人
表情や体調の変化に気づける人は、訪問介護の現場で大きな力になります。冷静に状況を見守る力が大切です。 -
人の暮らしに関心があり、丁寧に向き合える人
利用者の生活リズム・嗜好・習慣を尊重し、「その人らしい生活」に寄り添える方が向いています。 -
規律性と柔軟性の両立ができる人
1対1での業務では誤解やトラブルを防ぐためルールを守る力が必要ですが、現場での臨機応変な判断も重要です。 -
チームで支える意識のある人
実際のケアは複数の職員・看護師との連携で成り立っています。情報共有や協力姿勢が長く働ける要素です。
4-2 当社が求める人材
当社では、医療的ケアが必要な障害者・お子さまの生活支援に携わるため、
以下のような意欲と姿勢を持つ方を歓迎します。
- 自分の経験を現場にフィードバックしながら実践できる方
- 専門的な分野に挑戦してみたい方
- 常に学び、成長しようとする姿勢のある方
- 自分の意見を述べつつ、他者の意見も受け入れられる方
初心者や未経験、ブランクがある方でも問題ありません。
成長意欲のある方には、全力でサポートする体制を整えています。
4-3 訪問介護の一日スケジュール例
下記は筆者のある一日の流れです(※例であり日々変動します)。
時間 | 場所 | 内容 |
---|---|---|
8:30 | A宅 | 送り出し |
9:15 | 事業所 | 申し送りなど |
10:00 | B宅 | 入浴介助(看護師と) |
11:30 | C宅 | 昼食準備 |
12:30 | 事業所 | 休憩 |
13:30 | 事業所 | 事務作業(請求・調整など) |
15:00 | D宅 | 入浴介助 |
16:30 | E宅 | 迎え入れ |
17:15 | F宅 | 入浴介助 |
4-4 訪問介護に興味を持った方へ
訪問介護で働いてみたい、と思っていただけたでしょうか?
当社では、障害がある方や医療的ケアを必要とする方が地域で安心して暮らせるよう支援を行っています。
利用者一人ひとりの希望を尊重し、望む暮らしを実現するために私たちは全力を尽くしています。
訪問介護に興味を持ったあなたと、ぜひ一度お話ししてみたいと考えています。
当社の勤務条件や募集要項については、以下のページでご案内しています。
→ 求人ページはこちら
5. まとめ・応募方法

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
訪問介護という仕事は、単に日常の支援をするだけでなく、その人の人生そのものに寄り添う仕事です。
当社が担う訪問介護は、重度障害や医療的ケアを必要とする方々の支援を通じて、
「自分らしく生きる」ことを地域で支える大切な役割を果たしています。
高い倫理観・技術・観察力が求められる仕事ではありますが、あなたの想いや経験が、誰かの力になると信じています。
✅ 初心者・ブランクがあっても大丈夫!
- 入職後の研修制度あり
- 看護師との連携&チーム支援
- 気軽に相談できる職場環境
「少し気になる」「話を聞いてみたい」そんなお気持ちだけでも構いません。
あなたの一歩が、誰かの生きる力になります。